国産薪ストーブ開発当時から現在に至るまで、私の失敗話を「失敗は成功の母」をコンセプトに綴っているシリーズです。「え!そんな失敗したの」まあ、聞いてください。私の個人的見解とともに綴っていますこと、予めご了承ください。

お題;火がつかない

使った薪ストーブ;薪ストーブ開発機「こももタイプ」

起こったこと;

それは、寒く風の強い日でした。

私は、いつもの燃焼実験のため、細薪を井形に2段組み+一番上に細木を1段組みして給気口は全開にして準備が整い、その日に限り「おが粉と木チップ」を握りこぶし程度の量を最上部に置いて着火(上段着火)して扉を閉めて火が大きくなるのを待っていましたが、火は大きくならず、約3分後に消えてしまったのです。

「ん?」思いつつもなんとなく再着火して、今度は薪ストーブの扉を少し開けて火が大きくなるのを待っていたら、今度はチロチロとした火が5分ほど続きましたが、またしても火が消えてしまいました。あらためておが粉の小山を作って再着火するも火が消えてしまい、着火と失火を繰り返すこと4回。(思考ほぼ停止、学習能力なし(笑))

そして、薪ストーブの扉を開けたら一気に煙が逆流して実験部屋も煙だらけになってしまい、実験どころではない状態となってしまいました。

推定原因;

なぜこんなことになったのでしょうか。そこで、この失敗原因を考えてみました。

失敗1;

焚き始めの着火用のおが粉とチップが空気流路を塞ぎ、一時的に火は着くものの広がらなかった。

失敗2;

着火時は薪ストーブ内の炉壁も冷たく、外は風も強く、煙突から周囲の冷たい空気が火の広がりを抑えてしまった。

失敗3;

おが粉とチップは炎が広がる力そもそも小さいため、下に組まれた薪への延焼がなく、くすぶりが発生して煙が広がってしまった。

以上のように様々な失敗が重なってしまいました。これらの失敗をつなぎ合わせてみると、次のような失敗メカニズムを推定しました。

失敗メカニズム;

おが粉とチップが、薪のスキマの空気流路を塞ぎ、火が広がらず煙突内の冷たい空気を暖めることができず、ドラフト効果(暖かい気体が上昇しようとする現象)も得られず、煙突内の冷たい空気がふたのようになり、くすぶった薪から発生する煙が薪ストーブ内にとどまり、扉を開けたときに部屋に煙が広がった。

以上のように推定しました。では対策はどのようにしたらよいのでしょうか。

対策1;

着火時の井形組みは、井形の最下段は中薪2本。その上に細薪2段組み、その上に細薪1段。その上に細木を3本井形で2段組む。高さは約15~20cmにして、着火時は上部におが粉の小山は作らない。

対策2;

着火3~5分後、火が上から下に降りて横への広がりを確認する。万一、降りていかない場合は、細木を1~2本炎の上にのせて炎を大きくさせる。

対策3;

炎が炉内を横に半分以上広がったら、給気調整ダンパをお好みの開度に絞る。弊社の薪ストーブの場合、最小まで絞る。

このように改善した結果、着火失敗はなくなりました。どれが正解というものはありませんが、おが粉を着火用に使うことはやめた方がいいですね。

 

試行錯誤を繰り返して、着火成功の方程式を見つけていただくことが肝要です。私の着火失敗も参考になれば幸いです。

開発過程で、他にも失敗談がありますので、順次紹介しますね。どうぞご期待??ください。

美湖エンジニアリング

代表 神林 寿英

私の失敗話【第9回】薪の入れ過ぎてボーボー燃え過ぎ!

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