
国産にこだわった弊社の薪ストーブの特長を詳細に説明すると共に「なぜその形になったのか、なぜそうしたのか」等を含めて綴ります。どうぞ最後までご覧になっていただけましたら幸いです。
弊社の燃焼空気取入口は、他社に比べて大きいものになっています。そして、幅広い空気量の調整が可能です。他社にはない特長です。
煙が出やすいタイミングは、焚き始めや薪追加時に炎が薪全体を包み込むまでなのですが、弊社の薪ストーブは、薪の燃焼特性に合わせてできるだけ煙が発生しないように、空気が薪全体を取り囲めるように空気を十分引き込める大型の空気取入口にしました。
その結果、薪が炎に包み込まれる時間が短くなり、薪と空気のミキシングも良くなり、焚き始めや薪追加時に煙の少ない燃焼が実現しました。

薪は焚き始め時、小さな火種から少々白っぽい煙を出しながらゆっくりと燃え広がり、やがて、薪全体を包み込むような炎となり、そして薪は表面が白く、少し内側が赤熱しながら炎は小さくなり、炎はなく、内部の赤熱のだけの熾火になります。これは薪を追加したときもほぼ同じプロセスをたどります。
実験計測では、大きな炎の時は一時的に燃焼排ガス量が約150m3/hに達し、約5分で急激に少なくなり徐々に炎が小さくなります。そして、薪の燃焼が進むに連れて炎は小さくなりながら薪も小さくなり、やがて熾火となって燃え尽きます。

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このように燃焼のピークとボトムがありますが、弊社の薪ストーブは平均燃焼排ガス量が約30m3/hで、薪が燃え尽きるまでのプロセスは、他社の薪ストーブも同様に燃焼排ガス量は一定ではなく、必要な空気量も大きく変化します。
このように薪ストーブの薪は断続的に投入し、独特な燃焼空気量の増減プロセスをたどりますが、他の燃焼機器・暖房機は、燃料が連続的に補給されているため、燃焼空気量は一定です。「当たり前やん」と感じるかもしれませんが、私は奥が深いと感じました。
Q1;薪の燃焼ってそもそも何?
薪自身が燃料になっているわけではなく、薪の木材を構成している複雑な有機化合物が熱分解され、さまざまな可燃性ガスが発生します。私たちは、薪ストーブや焚き火の炎の大部分は「薪から出たガス」が燃えている状態を見ているのです。
何だかあまりピンときませんよね。
薪の燃焼は、温度により段階的に変化し、〜100℃では、薪の内部の水分が沸騰して外部に出てきます。その後200〜300℃で木材を構成している複雑な有機化合物(リグニン、セルロース、ヘミセルロース等)が熱分解して可燃性ガスが発生します。一酸化炭素、メタン、水素が主成分で、いずれも非常に燃えやすく、燃焼速度も速いガス成分なので、一瞬で引火して薪全体が炎に包み込まれます。500℃前後でガス放出が終わり、炭(木炭)の燃焼へ移り変わり、炎はほとんど上がらずやがて燃え尽きます。
薪自身が燃えているように見えているだけで、実はそれらのガス成分がにじみ出たところに炎が引火し、薪全体が燃えているように見えているのです。
ところで、燃焼の三原則というのがあり、それは「燃料と空気と火種」です。燃焼技術に携わる私たちは、この燃えやすいガスと空気をいかに均等にミキシングするかが永遠のテーマと言っても過言ではありません。とにかくこのテーマは奥が深いんです!
開発当初は空気取入口が小さく、空気ダンパを調整しても燃焼室空気流入口の位置も悪く、薪と空気のミキシングが上手くいかず、不完全燃焼伴いながら煙が大発生する時もありました。最適な空気量がわかっていなかったんですね。
もう少し詳しいお話を聞きたい方は、お気兼ねなくお問い合わせください。これからも弊社ストーブの特長について綴っていきますので、どうぞお時間あるときにご覧ください。
美湖エンジニアリング
代表 神林 寿英


