
こんにちわ、美湖エンジニアリングの神林です。
平素より、美湖エンジニアリングのホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。
このシリーズは、弊社薪ストーブの開発時から現在に至るまでの数々の失敗話を「失敗は成功の母」をコンセプトに綴っていこうと考えています。
また、私の個人的見解とともに綴っていますこと、予めご了承くださいませ。(笑)
弊社は、国産メーカとして日本製薪ストーブを2025年に商品化しました。商品化された薪ストーブを一台完成するには、図面が約50枚、組立指示書・部品注文書が約10枚で構成されています。これら図面は、全て開発当初から今までの「失敗に伴う改善点、職人さんの声、お客様の声による改良点」を反映させ、日々進化しています。基本構造はほぼ変わりませんが、細かい部品・部位においては、商品化までにあらゆる改善・改良がありました。

例えば、
① 材質見直し
② 形状・見直し
③ 寸法見直し
④ 作り方、組み立て方の見直し
⑤ 取扱いやすさからの見直し
といった具合です。①~③は商品化までによくある「見直し」です。ここで見落とし、考慮不足等があると商品化したときに厄介なことになってしまいます。
④、⑤は、商品化してからも永遠に続く見直しテーマです。「改良しました!」とか「より使いやすくしました!」というマイナーチェンジのタイミングで行われます。
ものづくくりの世界では、大変失礼な言い方かもしれませんが「失敗」があったからこそ改善・改良につながっています。あのエジソンさんは「失敗ではない。やってはいけないことを見つけたのだ」とおっしゃっていました。その言葉には私も共感します。一見、負け惜しみのようにも聞こえますが、日々進化するために必ず道だと私も感じています。
さて、ここからが私の失敗話の本題です。私は、サラリーマン時代で長年開発・設計に携わっていましたが、失敗が多く、特に若い頃はひどいものでした。時に叱られ、笑われ、謹慎処分に近いこと(私自身そう思っています)もありました。皆さまは、こんなことを聞くと不安になるかもしれませんね。
私はものづくりに対する「斬新な形状、ぎりぎりへのこだわり、業界初へのこだわり」がおそらく他の方々よりも少しだけ強く持っていたのかもしれません。にもかかわらず、身のほど知らずとはこのことで、私自身の計画不足、思慮・配慮不足とおっちょこちょいな性格も相まって、数々の失敗を量産してしまい、しかも低レベル失敗ばかり繰り返していました。恥ずかしい限りです。
そこで、私専用の「ミス防止チェックリスト」も編み出し、少しずつ減ってきて、経験も積めて現在に至っています。数ある失敗の中で、私が特に多かった失敗は、「図面上の寸法記載ミス、員数ミス」でした。これらは、図面で表現する基本中の基本で、職人さん、製作者さんに伝える唯一の手段であり、きちんと作れません。図面上のミスがあると、そのまま出来上がってしまうため、組み立てたときに大変なことになってしまいます。
よくある現象は、
- 部品Aと部品Bが干渉する
- 部品Cと部品Dが近すぎる
- 部品Eに部品Fが接合(溶接、ボルト締め、ねじ込み)できない
これらは、寸法ミスによる弊害の代表例です。薪ストーブ開発時に実際にやってしまった失敗は、⑥の部品の干渉でした。
図面を描くときは、各部品図を重ね合わせによる干渉・ニアミスチェック(オーバレイチェックと言っています)を数ミリ単位でチャックするわけですが、その時に数百の干渉部位を見過ごしてしまいました。1ヶ所直すと他に干渉しないか、熱伸び吸収できるか等々のチャックするわけですが、1ヶ所抜けてしまい、製作した結果、干渉してしまったわけです。幸い、「削り」だけで修正できましたが、ヒヤッとした場面でした。

また、薪ストーブは、適切な部位(例えば、画像の火格子中央のスリット)に熱伸び代を設けて(スキマ)を付けていますが、そのスキマが「全くない」状況になってしまいました。これも「削り」で修正できましたが、このスキマがなかったら、間違いなく部品変形を助長していたでしょう。これまたヒヤッとした場面でした。
開発中は変形箇所が複数発生し、部位に応じて熱伸び代を設けたり、形状を変更したりして現商品の基本構造が生まれ、このようにあらかじめ想定した部位の構造と、想定外の部位変形等の失敗と試行錯誤を繰り返して、商品が完成されたわけです。
私は「ねじが一本、いや複数本抜けていて、おっちょこちょい」な性格です。それだけに自己チャックを科して今まで人生歩んできました。こんな私ですが、どうぞご愛顧ください。
今後も開発過程の失敗談を順次紹介しますね。どうぞご期待??ください。
追伸
弊社商品は、自信を持ってご提供していますので、どうぞご安心してご使用ください!
美湖エンジニアリング
代表 神林 寿英

